令和の窃盗犯は謎のDIY精神に溢れているらしい
東京・足立区で相次ぐバイク盗難、標的はスズキ「アドレスV125」
東京・足立区でバイクの盗難被害が相次いでいます。昨年1年間の発生件数は160件に上り、3日に1台以上のペースで盗難が起きている計算になります。特筆すべきは、被害に遭っている車種のほとんどがスズキの「アドレスV125」に集中しているという点です。
アドレスV125が特定のターゲットにされる理由
アドレスV125は2005年に発売された車種で、現在は生産が終了しています。中古市場では20万円ほどで取引されており、現行のバイクよりも車体が小さく、かつスピードが出るパワフルな点が特徴です。また、アフターパーツが豊富でカスタムしやすいことも、窃盗犯に狙われる要因となっています。
バイク店への取材によると、高級車のように海外への輸出や転売を目的とした盗難ではなく、盗んだ車両や部品をそのまま自分たちで使用するケースが多いとのことです。窃盗を行う若い世代の間で、このバイクに乗ること自体が一種のステータスになっているという背景が指摘されています。
盗難後にカスタムされて発見された被害車両
実際に盗難被害に遭った男性のケースでは、防犯カメラの映像から、深夜に4人組の男たちが現れ、複数人でバイクを持ち上げて運び去る様子が確認されました。
被害届を提出した4日後、バイクは約17キロ離れた渋谷区内の駐輪場で乗り捨てられているのが発見されました。しかし、発見された車両は元の状態ではなく、元々黒色だったフロントの外装パーツが青色のものに取り替えられていました。犯人が自身の好みに合わせて部品を交換し、そのまま利用していたとみられています。
持ち去り手口と足立区が呼びかける対策
アドレスV125には元々ハンドルロックなどの盗難防止機能が備わっていますが、車体がコンパクトで比較的軽量であるため、対策が難しいのが現状です。ハンドルロックを無理やり破壊する手口のほか、防犯カメラの映像のように複数人で持ち上げて運んだり、車に積み込んだりして盗み出すケースも確認されています。
こうした事態を受け、足立区は被害を防ぐための注意喚起を行っています。ロックを厳重にする基本的な対策に加え、バイクにカバーをかけて車種を特定させないことや、通りから見えにくい場所に駐車するなど、物理的に車両を隠す対策を呼び掛けています。
筆者の後記

いやはや、突っ込みどころが多すぎるニュースです。
まず、窃盗犯界隈における「若者のステータス」が、2005年製の実用的なスクーターであるという事実に驚きを隠せません。20年前の通勤用バイクを必死に盗み、ドヤ顔で夜の街を走り抜ける姿を想像すると、なんともはや。
しかも、深夜にわざわざ4人がかりで神輿(みこし)のように担いで盗み出し、ご丁寧にフロントカウルを「青色」に付け替えるという謎のこだわりっぷり。そのあふれる情熱とチームワーク、そして無駄なDIYスキルをもっと真っ当なアルバイトに活かせば、普通に新品のバイクが買えるのではないでしょうか。
「高く転売できるから」といったビジネスライクな犯行ではなく、「俺色に染めて乗り回したいから」という、なんとも純粋(で極めてタチの悪い)動機。他人のバイクを勝手にカスタムして楽しむその精神性は、到底理解できるものではありません。被害に遭われた方が「元に戻して返してほしい」と嘆くのも当然です。
全国のアドレスV125オーナーの皆様、彼らのターゲットから外れるためには「かっこいい!」と思われないことが最大の防犯対策のようです。今日から愛車には、絶対にステータスを感じさせない、とびきりダサいカスタムでもしておきましょう。



コメント